第9次元:地球という生命体の方向性⑤

先に組織のバランスについて記載した。いかにバランス感覚が重要かが理解できたと思う。ぜひやってもらいたい。さらに、もう1つ組織のバランスで付け加えるとしたら、以前から記載している第1次元~第10次元までの視野をバランス良く持つことであろう。何せ、第1次元~第10次元までの生命体の維持・運営の仕組みを参考にすれば、第3次元:ティール組織という生命体の維持・運営の方法が全然違って見えてくるのだから!

 

ということで、今回も、第9次元:地球という生命体について見ていくことにする。地球という生命体が、今後どのような方向性に進んでいくのであろうか、それを見ていきたい。

 

・目標6のターゲット(SDGs) 以下、こちらより抜粋

上下水道の設備が持続可能な水の利用のカギ

きれいな水が手に入らなくて困っていると聞いて、「水を送ってあげたらいいのに」と思うかもしれない。しかし、みなさんが1日に使う水を船や飛行機などで運ぶとしたら、どれだけのお金やエネルギーが必要になるか想像してみてほしい。水は、簡単にあちらこちらへ運べるものではない。しっかり設備が整っていれば、水は使いまわすことができる持続可能な資源である。水は、空→地上→海をめぐっている。海や地上から蒸発した水は、雲をつくって雨になり、ふった雨は川の水や地下水になる。図のように日本では、全国で上水道・下水道の設備が整えられているので、安定して、安全な水をみんなが使うことができるのである。

 

上下水道の設備を整えることが、持続可能な水の利用には欠かせないが、水道設備はお金も技術も必要なので、設備が整っている割合は国によって大きく異なる。以下が、上水道などから各家庭に安全に管理された水が届けられている割合(2017年)だ。

22億人の水道のない人びとのために、設備(水道インフラ)をつくるには、たくさんのお金も技術も必要となる。設備ができた後も、その設備を保ち、守ることができる人材や制度が必要となる。だから、特に開発が遅れている国に対しては、国際社会の協力が必要で、そのことがターゲットに掲げられている。すぐに水道設備を作ることがむずかしいところでは、段階的に状況を良くしていけるようにする。ユニセフもそのための支援をしている。たとえば、川や池の水よりも安全な地下水をくみあげる井戸を作ったり、わき水を山からひいてくるような簡易水道を作ったりしている。

 

  •  8 億 9,200 万人以上が、今でも屋外排泄を続けている。
  •  敷地内で水が得られない世帯の 80%では、女性と女児が水汲みの責任を担っている。
  •  1990 年から 2015 年にかけ、世界人口のうち改良飲料水源を利用できる人々の割合は、76%から90%に上昇した。
  •  世界人口の 40%以上は水不足の影響を受け、しかもこの割合は今後、さらに上昇すると予測されている。現時点で 17 億人以上が、水の利用量が涵養分を上回る河川流域に暮らしている。
  •  40 億人が、トイレや公衆便所など、基本的な衛生サービスを利用できていない。
  •  人間の活動に起因する排水の 80%以上は、まったく汚染除去を受けないまま河川や海に投棄されている。
  •  毎日、1,000 人近い子どもが予防可能な水と衛生関連の下痢症で命を落としている。
  •  河川や湖沼、帯水層から取り込まれる水の約 70%は、灌漑に用いられている。
  •  洪水その他の水関連災害は、自然災害による死者全体の 70%を占めている。

 

ここで改めて確認すると、目標6の各ターゲットは以下の通りとなっている。

ターゲット

6.1

2030年までに、だれもが安全な水を、安い値段で利用できるようにする。

6.2

2030年までに、だれもがトイレを利用できるようにして、屋外で用を足す人がいなくなるようにする。女性や女の子、弱い立場にある人がどんなことを必要としているのかについて、特に注意する。

6.3

2030年までに、汚染を減らす、ゴミが捨てられないようにする、有害な化学物質が流れ込むことを最低限にする、処理しないまま流す排水を半分に減らす、世界中で水の安全な再利用を大きく増やすなどの取り組みによって、水質を改善する。

6.4

2030年までに、今よりもはるかに効率よく水を使えるようにし、淡水を持続可能な形で利用し、水不足で苦しむ人の数を大きく減らす

6.5

国内法や国際法を守りながら、手に入るもっともよい科学的な情報に基づいて、2020年までに、少なくとも世界中の沿岸域(海岸線をはさんだ陸と海からなる区域)や海域の10%を保全する

6.6

2030年までに、必要な時は国境を越えて協力して、あらゆるレベルで水源を管理できるようにする。

6.7

2020年までに、山や森林、湿地、川、地下水を含んでいる地層、湖などの水に関わる生態系を守り、回復させる

6.a

2030年までに、集水、海水から真水を作る技術や、水の効率的な利用、排水の処理、リサイクル・再利用技術など、水やトイレに関する活動への国際協力を増やし、開発途上国がそれらに対応できる力を高める

6.b

水やトイレをよりよく管理できるように、コミュニティの参加をすすめ、強化する

 

いかがであろうか。目標6に対して、意識している人や企業は以外に少ない。今後、意識を高め、取り組みを実際にしていかねばならない。そのためにも、多くの発信を行い、仲間を募り、成果をだしていくという動きが必要となる。2030年に向けて、さらに加速して行動を起こしていかねばならないのだから。以下に、企業の取り組み事例の1つをご紹介したい。

 

■取り組み事例①:空気から水を創り出す「エアリス」 こちらより抜粋

本当に1時間で500ミリの水が空気からできるのか検証。実際にペットボトル1本分の水ができていた。エアリスの基本的な原理は結露でコップに冷たい水を入れて置いておくと周りの空気が冷やされて空気中の水分がコップに引っ付くが、それが機械に入っているという。空気から水を作るシステムのポイントは温度差を保つこと。結露させ続けるには温度差が変わるとダメなので常に温度差を一定にすることが大事。その技術開発で早く沢山の水を作れるという。電気代は月に24リットル作って約900円なので1日約30円で水が飲める。「エアリス」は2019年6月に発売して以来約300台出荷。

 

きっかけは東日本大震災。災害時は電気の復旧は比較的早いが断水は水道管の復旧などで時間がかかり住民にとっては大きな悩みに。それなら復旧が早い電気を使って水を作れないかと思い開発。この機械は汚れた水をろ過するのではなく空気中の水分を取り出しているので水自体がキレイ。フィルターも汚れにくいので交換は年1回程度でOK。アクアテックは他にも「エアリス」の10倍の製水能力を持つマシーンも開発。これはシャワーや洗い物にも使えるので災害時の避難所や工事現場での手洗い用に売れている。今後はこれらのマシーンを海外にも売っていきたいという。

 

飲水を購入する方が多くいるとは思うが、ペットボトルは、リサイクルしたとしても、製造、輸送、販売、リサイクル時に二酸化炭素を排出する。2050年までに脱炭素社会を実現するために、今を生きる世代として出来ることがここにある。直ぐに0にするのは難しくとも、マイボトルでエアリスの水を飲むなど、ペットボトル飲料の消費を減らしていく事は、我々が直ぐに出来るひとつの取り組みと言えそうだ。

 

 

■取り組み事例②:水のめぐみを守る活動

協和キリンでも、社会と共有できる価値を重視したCSV経営をとおして、SDGsの目標6の達成を目指している。具体的に実施しているのは、製造工程における水使用量の削減による水資源保全の取り組み。製造プロセスの改良や排水処理施設の積極的な設備投資による、水質汚濁防止の取り組みだ。

 

また、キリングループとしては「水のめぐみを守る活動」も展開している。同活動は、主力工場のある群馬県で実施しているもので、間伐作業などにより水資源に関わる生態系を維持し守る活動だ。10年以上の継続的な活動が評価され、2018年には群馬県環境賞を受賞した。協和キリンが行っている目標6の具体的な取り組み事例についてはこちら

 

 

■取り組み事例③:石油系溶剤を使用しないインキを導入

大川印刷は神奈川横浜市に拠点を置く,創業1881年の超老舗の印刷会社だ。SDGsの目標6に対して,大川印刷は2つのことに取り組んでいる(同社CSRレポートより)。

  • 石油系溶剤を使用しないインキを導入
  • 管理,保護された森林からの木材を使用

印刷にはインキが必要だが,インキには溶剤が含まれている。この溶剤にどのような物質を使うのかが問題となってきている。従来使われていた石油系溶剤の1種である揮発性有機化合物(VOC)を使うと,光化学スモッグによる身体影響やシックハウス症候群などを引き起こすおそれがある。また,大気中に揮発して雨として地上に降りてきたり、廃棄物として河川に流れてしまうと、水質汚染の原因になってしまう。大川印刷は,石油系溶剤を使用しない『ノンVOCインキ』の導入を進めており,2017年度には総使用量の約70%の置き換えが完了している。ノンVOC インキを使用することで,水質汚染の抑制につながる。

 

ほかにもいろんな事例があるが、一人一人が行動していくことが重要となる。今後も、進んで行動していきたい。