第3次元:会社の理念について(20-39年目)

先に組織のバランスについて記載した。いかにバランス感覚が重要かが理解できたと思う。ぜひやってもらいたい。さらに、もう1つ組織のバランスで付け加えるとしたら、以前から記載している第1次元~第10次元までの視野をバランス良く持つことであろう。何せ、第1次元~第10次元までの生命体の維持・運営の仕組みを参考にすれば、第3次元:ティール組織という生命体の維持・運営の方法が全然違って見えてくるのだから!

 

ということで、今回も、第3次元:会社という生命体について見ていくことにする。今回は、会社という生命体が、今後どのような方向性に進んでいくのであろうか、それを見ていきたい。

 

・会社の理念について(20-39年目)

会社の理念について、20-39年目までの会社の場合について見ていきたい。これほど長く続いている会社の場合は、また先の0-19年目とは違った理念になってくる。

 

成長期という段階にはいってくると、会社の方向性(グループ)が定まり始めるのだ。どういうことかというと、周りの関係者や取引先などから期待される事が多くなってくる。その期待される方向性が、会社”グループ”ということだ。この成長期になると、社長も交代しつつ、2代目、3代目などと、入れ代わっていることも多いだろう。そうすると、0~19年目までの間に積み上げた、社長の”個性”や”生涯レール”などの性質が入り込みこれが良い習慣となっていれば、良いのであるが、そうでない場合、会社のカルマとして20年目以降の社長に託されることになる。

 

つまり、初代、2代目、3代目等の社長がクリアできずに課題に思っていた文化や習慣がカルマという怨念のようになって、残っているのである。よって、まず、会社の使命を考えると、以前から記載しているとおり、20年目以降の会社という生命体に入り込んでいる初代、2代目、3代目等の社長の怨念がカルマという形で残っており、これを解消することこそが会社の使命である!そして、20年目以降になると、人間でいえば、”個性”が薄れて、本質グループが表出する時期である。これと同じように考えれば、0~19年目の会社の”個性”が、徐々に薄まっていき、今度は、”グループ”と呼ばれる性質が表出してくるのである。

 

ではこの、会社の”グループ”とはどんなものなのであろうか?それは関係者や取引先から期待される方向性ということになる。例えば、親会社の影響がつよい子会社という位置づけの場合、親会社の方向性が強く影響する。親会社が”土”ならば、子会社も”土”という方向性になっていく。また、取引先が”火”が多ければ”火”という方向性になっていく。このように、20年目以降の会社にとって、関係者や取引先などに影響されて、期待される方向性というものが表出してくるのだ!

 

ただ、一番多いケースは、大株主の方向性に影響されるということであろう。大株主が会長であれば、会長の”生涯レール”もしくは”老年レール”が強く方向性として影響するのであろうし、大株主が大企業であれば、その大企業の方向性が強く影響してくるのであろう。なお、大企業の方向性を簡易的に表すと、一概には言えないが、次のようになる。

 

・公共インフラ系:電力、電話など→ ”土”という方向性になりがち。

これは、公共性という平等意識と、お山の大将的な意識、さらには、慈悲心も兼ね備えた性質になりやすい。このような性質は”土”の性質そのものであるから!

 

・電気機器系:大手家電8社など→ ”水”という方向性になりがち。

これは、理論、研究、開発、細かい手仕事、集積回路、など性質が生きてくるのであろう。このような性質は”水”の性質そのものであるから!

 

・金融系:証券や生命保険など→ ”金”という方向性になりがち。

これは、徹底したコンプライアンスを守る、システム重視、情報保護、などの性質が求められる。このよう

な性質は”金”の性質そのものであるから!

 

・広告系:大手広告代理店など→ ”火”という方向性になりがち。

これは、クリエイティブ性、柔軟な思考、突発性、感情表現力、などの性質が求められる。このような性質は”火”の性質そのものであるから!

 

・建設系:大手ゼネコンなど→ ”木”という方向性になりがち。

これは、人脈の構築、談合・折衝能力、独自路線、微動だにせず、永続性、などの性質が求められる。このような性質は”木”の性質そのものであるから!

 

 

このように、大株主の方向性に影響されて、この会社も同様の方向性になることが多い。なお、大株主が創業者であれば、創業者の方向性は、社長が交代しようとも継続するということだ。木火土金水の方向性をしっかり確認していけば、自ずと20年目以降の会社の方向性は見えてくるのではないかと思う。そうして、方向性が決まれば、後は、その方向性に則って理念を修正していけばよい。

 

〇会社の理念について

・ミッション(日々果たすべき使命)としては、カルマの解消が使命となるべきであり、”悪しき文化”をクリアしていくようなミッションにする必要があるのだろう。例えば、今一度自分に問う、自分が変われば、周りも変わる、などの悪しき文化からの脱却をイメージさせるような言葉がよい。

 

・ビジョン(実現したい未来)としては、”悪しき文化”という課題をクリアした先の未来がどうなっていくのか、その未来のイメージをビジョンとすればよい。

 

・バリュー(約束する価値・強み)としては、会社の方向性が入ればよい。上記の例では大株主の意向

を組むような言葉を入れていく。”土”の性質であれば、優しさ、慈悲心、安全・安心という言葉を強みにすればよい。”水”の性質であれば、開発力、発展性、技術力、などの言葉を強みとして強調しても良い。

 

・スピリット(大切にすべき精神)としては、会社の方向性が入って来る。”木”の性質であれば、人の模範となり、人を指導し、石橋をたたいて渡るのではなく、すぐ行動することで成果を出していく!これが、”木”の性質だから、会社のスピリットも同様にすれば、上手く回っていくということだ。

 

・スローガン(ブランドの合い言葉)としては、”使命”、”カルマの解消”、”グループ(方向性)”のそれぞれが合い言葉で表現されるように、短い言葉でまとめればよい。

 

このような理念をかかげることで、社長は、関係者や取引先を十分に配慮した理念となっていることに、

賛同を得られ、より多くの協力者が現れるということになるだろう。

 

 

いかがであろうか。これが、20年目以降の会社の理念という話であった。単に理念という言葉を並べたり、社長の思いのみを反映させても上手くいかない。”グループ”と呼ばれる期待される方向性を十分に鑑み、言葉にしていかないと、協力が得られないということになってしまうのだ。