第5次元:建設業が進むべき方向性とは

先に組織のバランスについて記載した。いかにバランス感覚が重要かが理解できたと思う。ぜひやってもらいたい。さらに、もう1つ組織のバランスで付け加えるとしたら、以前から記載している第1次元~第10次元までの視野をバランス良く持つことであろう。何せ、第1次元~第10次元までの生命体の維持・運営の仕組みを参考にすれば、第3次元:ティール組織という生命体の維持・運営の方法が全然違って見えてくるのだから!

 

ということで、今回は、第5次元:建設業という生命体について見ていくことにする。今回は、建設業という生命体が、今後どのような方向性に進んでいくのであろうか、それを見ていきたい。

 

・ゴミの不法投棄問題 こちらより抜粋

準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京)が工事を請け負った学生寮や校舎の壁の隙間に、石膏(せっこう)ボードの端材を不法投棄していた問題が波紋を広げている。前田建設は「工事で出た石膏ボードの切れ端を壁の隙間に入れることは先方も了承の上だった」と主張するが、環境省は「産業廃棄物である石膏ボードをそのようにしておく行為は当時も今も違法」との見解を示す。関係者は「十分な説明を果たさなければ(施工不良問題で問題が膨らんで社長の辞任にまで発展した)レオパレス21の二の舞になりかねない。

 

2020年5月、石川県輪島市にある日本航空高等学校石川学生寮で水漏れ工事を請け負った建設コンサルタント会社「ウトロン」(東京都港区)の吉野章代表取締役は、取り外した壁の隙間からカビなどで真っ黒に変色した石膏ボードが次々と見つかったことを受けて、そう確信した。傍らには、使用済みの軍手なども無造作に落ちていたという。同じ敷地にある航空大学校も含め、校舎と学生寮の4つの建物で、壁を開けるたびに廃石膏ボードが見つかった。いずれも前田建設が施工・監理した建物。長年、建設工事に携わってきた吉野氏は「こんなに大量のゴミを壁の中に入れるなんて、聞いたこともない」とあきれる。

環境省廃棄物規制課の担当者は「不法投棄事案は数多く経験してきたが、地面のなかに埋めるどころか、壁の中に入れ込む不法投棄事案は前代未聞。全く理解ができず、早急に処分すべきだ」と話す。産経ニュースが前田建設の投棄が廃棄物処理法違反にあたる可能性があると報じた翌日の9月7日、前田建設はプレスリリースを発表。「石膏ボードの端材が残置されていることを確認した」としたうえで、「多大なご迷惑ご心配」をかけたとして関係者に謝罪した。

 

だが、石膏ボードを廃棄した行為自体については、両校を運営する学校法人日本航空学園との「合意により行ったものだと認識している」と主張。その上で「施工当時と現時点とでは問題意識に相当の隔たりがあるほか、発注者と当社の認識も異なるところもある」と説明し、国土交通省の裁判外紛争処理機関「中央建設工事紛争審査会」へ調停申請していると明かした。石膏ボードは一定の条件下だと硫化水素が発生する恐れがあるが、これについては「発生する恐れはないことを確認している」としている。

 

これに対し、同課の担当者は「平成14年時点でも現在でも、石膏ボードが産業廃棄物であり、適切な処分が必要なことは変わらない。仮に合意があったとしても、適切に処理されなければ行政指導の対象になる」。司法関係者も「不法投棄に関する合意だとすれば、公序良俗に反する違法な契約であり、そもそも成立しない」と話している。

 

なぜ、このような事態が起きたのか。前田建設は学園に対し、「工期短縮のためだった」と回答しているが、設計士の資格を持つある建設関係者は「短縮できる工期はかなり限定的。コスト圧縮のためだった可能性がある」と指摘する。この建設関係者によると、産廃である石膏ボードは、建設現場から出る他のごみと分けて、単独で処分する必要がある。「処理・運搬コストは一般のごみの10倍以上かかる。トラック1台分だけで数万円、今回の工事では1億円以上かかった可能性がある」とし、「通常の処理をせずに壁の隙間に入れてしまえば、その分のコストが浮くのは事実だ」と打ち明けた。

 

実際、平成20年に松江市のホテルの地下室に廃石膏ボードなど計約30トンが不法投棄され、ホテルの前経営者が廃棄物処理法違反で有罪判決を受けた事件では、不法投棄が経費節減のためだったことが判明している。別の建設関係者は「今回ほどの規模ではないが、石膏ボードの端材や空になった弁当のゴミなどを現場に隠すことはよくある」とした上で「下請けが勝手にやることはあるが、元請けが実行するのはあまり例がない」と驚きを隠さない。

 

・不正が当たり前だった

建設業では廃材の不法投棄などは、昔から当たり前に行われてきた。よく見かけるのが、基礎工事に使った木片、工事業者が吸っていたタバコと空き箱にコーヒーの空き缶などが、基礎や壁のコンクリートの中に投入されていたという話も聞く。

 

2009年に起きた事件だが、北海道横断自動車道の盛り土にコンクリート塊などの廃材が混入していた

ことが発覚したが、その工事会社は名立たるところばかり。三井住友建設佐藤工業JV、清水建設・株木建設JVという。北海道上川支庁が原状回復の作業を要求し、終了したときに回収したコンクリート塊などは合計約600tに及んだという事件である。日本ではないが、2016年に台湾南部で発生した地震で倒壊したマンションの柱から大量のサラダオイル一斗缶が発見された。

 

このように、コスト削減のために、ありとあらゆる不正が当たり前に行われてきた建設業である。それゆえ、建設業という生命体の波動レベルも上がることなく、波動レベル2、3あたりになる。波動レベル2,3ということは生命体のボディである組織形態もLv2,3になる。組織形態Lv3といえば、衝動型組織だ。こちらを参照。

 

レッド(衝動型)組織といえば、権力や恐怖で支配する組織形態である。マフィアと似たような組織形態ということだ。それゆえ、建設業に携わる人も、波動レベルが2,3という低いレベルの人が集まってくることになる。力でねじ伏せようとする人、恐怖で相手を支配しようとする人、などが集まってくるということだ。強面の人が集まってくるということだ。

 

このままでは、建設業という生命体は、一向に波動レベルが上がらない。波動レベルを上げるためには、まずはレベル2,3の愛の行動をしていくこと、発達課題2,3をクリアすることが求められる。

 

 

このように、傾聴する、時間厳守する、美しい歩き方をする、優しく接する、などの愛の行動レベル2をやり続けること、さらには、目標に向かい行動する、元気を出す、なごませる、暖かく見守る、などの愛の行動レベル3をやり続けることが重要なのであろう。建設業に関わるすべての人々がこれらの愛の行動を当たり前にやり続けるようになれば、波動レベルは4へと上昇していくのかもしれない。

 

なお、波動レベル4までいくと、下記のようになる。

 

不正をなくす、うそをつかない、組織のために自己犠牲を厭わない、温もりを与える、光と闇を認める、などの愛の行動を当たり前に出来るようなレベルが波動レベル4という世界だ。いまの建設業という生命体ではかなり困難なレベルであろう。ただ、ここに近づいていくことが目標になっていくのだろう。

 

なお、似たような産業で、電気・ガスという産業は、波動レベル4というレベルを維持している。電気の小売が自由化されたことで、新規参入する会社が増え、消費者のニーズに応じたサービスが提供されたり、競争原理によってコスト削減が進み、電気料金が抑制されることが期待されている。電力各社としても、経営効率化を進めて電気料金の低減を図るとともに、新規参入企業に負けないよう、お客さまのニーズを捉えた多様なサービスを提供し、お客さま満足のさらなる向上に取り組んでまいりますと述べている。

 

このように電力各社は徹底したコンプライアンス、不正やうそを徹底的になくし、組織の自己犠牲を厭わない風土を形成している。まさにアンバー(順応型)組織の典型例なのであろう。建設業という生命体も、まずはこのレベルにまでレベルアップすることが求められるのではないだろうか。

 

入札により建設費が叩かれるから不法投棄してでも経費削減せねばならないのか、それとも建設業各社が波動レベルが低いから不法投棄を見越して建設費を叩いてくるのか、鶏が先か卵が先かという問題かもしれないが、いずれにしても、波動レベルを上げていけば、自ずと立派な建物ができ、修繕費が削減されるなどの帳尻が合ってくるのかもしれない。それゆえ、やるべきことは、愛の行動をやり続けることなのだろう。