相手を動かす方法(波動レベル5)

先に、相手(複数)を動かす方法について記載した。今回は、相手(個人もしくは個別の部署)を動かす方法(波動レベル5)について記載したい。

 

相手が個人もしくは個別の部署の場合は、テンポ良く語るというよりは、傾聴し、相手のやる気を引き出すことが主眼となる。語りは少なく、語り:傾聴の割合は、2:8の割合程度であろう。先の相手が複数の場合は、語り:傾聴の割合が、8:2の割合程度であったことを考えると、全く違うということがわかるだろう。その違いを認識しながら、しっかりと対処していかねばならないのだ。

 

・発達課題第5段:同一性

次は発達課題第5段を見ていく。この第5段:同一性の課題がクリア出来ていないと、自分で何がしたいかがわからないので、モチベーション高く行動するということができず、やる気が無い無気力人間になりがちだ。問題は、厳しい環境になると、うつ病になったり、病気になってしまうことである。気が身体にめぐらないので、あらゆる病気になる可能性があるということだ。それほど”気”というものは、人間にとって重要なものなのだ。あまりの無気力ぶりに、周囲はどうでも良い存在と思ってしまうだろう。詳細はこちらを参照ねがう。

 

青年期は、「自分とは何か?」 「自分は何がしたいのか?」 「自分には何が合っているのか?」 「自分は何になりたいのか?」 ・・・ と言う様に、自分自身に気持ちが向けられる時期でもある。また、 「自分が自分であると感じている自分」 を意識しつつも、 「自分が周りにどう映っているのか?」 とか、 「周りからどのように見られているのか?」 と言った事が気になり始める時期でもある。周囲の人達との関係性の中から、自分とは何者なのか?との問いに意識を向け、その葛藤を乗り越える事で、自己を確信してゆく。

「自分が自分であるという意識」 や 周りからどのように見られているのか?」 言った意識は、これまでに獲得してきた課題(第1~4)の段階において 「 同一化 」 されてきた事を土台にしながら、 「 ・・・としての自分 」 を感じ始める時期。同時にそれは、「他者からどう見られているのか? 」という“認識に差”を大きく感じる時期でもある。

 

「同一性の拡散」とは、その名のごとく、安定しないこと。定まらないこと。つまり、自分自身の考え方や価値観・・・、もっと分かりやすく例えるなら、
・「自分はどういう人間なのか?」
・「自分は何がしたいのか?」
・「自分には何が合っているのか?」
と、言うことが分からないまま、不安定な状態のままで次の段階を迎えてしまうと言う事でもある。また、 「自分が自分である」 という心の育みが弱くなってしまうと言うことは、 “自分の欠点の認め” ができなかったり、“自信のなさ、自分を愛せない” と言った心の育みに繋がってしまうことにもなる。

 

青年期を背景を踏まえると、この時期に必要となるものは、
※第二次成長を迎える自分の身体への認
※同年齢の仲間やクラスメイトとの親密さ、仲間作り
※相談者となりえる、お兄ちゃんお姉ちゃん的存在となりえる場の提供
※異性との関わり環境の場の提供
が、とても大切になることに気付かされる。 

 

大人になっても第5段:同一性の課題が残ったままの人の場合、「アイデンティティ拡散」の心を多くため込んでしまっており、自分が何者なのかがわからない状態になっているのだ。だからこそ、空気の読めない強烈なナルシストになってみたり、まったく人と関われない引きこもりになってみたりと、人間関係の構築が難しい人間になってしまう。社会では人間関係が大切だ!といくら教えられたとしても、どう接したらいいのかがわからず、仲間に入れず、孤立した日々が続くのであろう。だからこそ、仲間には入れたくない、極めて面倒くさいと思うだろう。本当に関わりたくない人だと、思ってしまうかもしれない。

 

しかし、会社にはいろんな人がいる。決して愛に満たされ、波動レベルが高い人ばかりではない。むしろ、上記のような発達課題第5段:同一性の課題が残ったままの人は、1割までとはいかないまでも、結構な人数いるのかもしれない。そのような人を、どうでもいいから、面倒くさいから、という理由で排除し、解雇していたら、会社は存続できない。このような方も立派な社員の一人なので、受け入れる必要がある。

 

じゃあ、どうすれば良いのか?どうすれば心を開いてくれるのか?疑問に思うだろう。どんなに仲間を大事にしろと言ってもダメなのに、どうしたらいいのか?わからないという管理職や役員も多いだろう。「アイデンティティ拡散」が過剰な人の場合は、強要すると、うつ病を発症する。そうすると管理職は、責任が問われることになり、面倒だと思うだろう。やる気がない人に強要もできない、仲間とも馴染めない、仕事も上手くできない、という人を会社に置いておく理由はある?と心の底から腹立たしい思いをするかもしれない。

 

秘訣は、憧れなどを原動力に他人との「同一化」を目指すことだ。好きなアイドルと同じ髪型にする。好きな人と同じ本を読んでみる、など誰もが経験したことがあるだろう。とにかく、どんな些細なことでもよい。憧れが誰にでもあるだろう。その憧れを利用するのだ。まずはモノマネから入る。同じ服装や髪型、仕草や声の出し方、さらには言動と、徹底的に真似して、その人に成りきることを目指すのだ。そうしていくうちに、この人のここは好きだけどここは違うかな。この考えは好きだけどこれは嫌いだな。と、ただの真似ではなく自分の考えが生まれてくるようになる。こうした繰り返しで、人は自分のアイデンティティを獲得していくのである。

 

だから管理職は、憧れの存在を聞き出し、「同一化」を許すことだ。仮にアイドルに憧れがあり、アイドルオタクのようになってもだ。また女性に憧れてLGBTになったとしてもだ。見た目や言動もおかしくなるかもしれない。それらが許容されるポジションに異動させるしかないかもしれないが、それでも見放さないことだ。徹底的にモノマネさせてあげるべきなのだ。もともとは1つの自分しか知らないので、いろんな自分がいるということが受け入れられないだけなのだ。幼児期の自分、児童期の自分、青年期の自分、それぞれが違ってても自分なのだ!という統合ができないだけなのだ。自分という定義ができないだけなのだ。だから、この課題を解消するには、「同一化」を徹底的に経験させることで、ここも、あそこも、違う!というような自意識が芽生え始め、自分自身が理解できるようになる。

 

そのためにも、許容されるポジションを作ってあげることで、徹底して「同一化」を経験させ、周囲の怪訝な目をフォローしていくことで課題は解消されていく。最終的には、幼児期の自分、児童期の自分、青年期の自分、それぞれが違ってても自分なのだ!という統合ができるところまで行かないと、クリアには至らないのだが、そこまで徹底的に「同一化」を経験させてあげるという覚悟を持って、管理職であるあなたは、その人と対峙してもらう必要があるということだ。それが管理職の役割なのだ。

 

期間はやはり5,6年はかかるかもしれない。青年期は先までの幼児期よりも長いので、長い時間、「アイデンティティ拡散」にさらされていたので、それと同じ期間だけ、癒やしの期間が必要と言うことだ。根気強く、その相手と関わっていかねばならない。心が折れそうになるかもしれないが、第5段:同一性をクリアした暁には、信頼できる右腕として、パートナーになる可能性が高いということだ。

 

 

なお、これは個別の部署の場合でも同様だ。役員が個別の部署の部長と面談しているとしよう。どうしてもやる気のない部署がでてくる。どんなにノルマを課しても全く未達となると、もう部長を交代するしかない!と思うかもしれない。しかしそうではないのだ!結局は、部長という個人が、上記のような発達課題第5段:同一性の課題を抱えているからこそ、無気力なのだ。それゆえ、役員はその部長の発達課題を解消させてあげないことには、他の部署にとばしたとしても、同じようなことになるということだ。それでは、管理職が育たない。結局は会社が成長していかないということになってしまうのだ。

 

嵐の大野智のような部長がいたとしよう。何をしても無気力に見えるその人が発達課題第5段:同一性の課題を抱えていたとしよう。自分の好きなことにはいかんなく才能を発揮するが、協調性や場の空気を読むような社会性を問われる場面になると、どうしても、どう言動して良いのかがわからず、無気力気味になる。そんな部長を、あなたは平社員に戻すのか?それは、あなたが役員の仕事を放棄しているのとイコールだろう。そのような逸材を受け止められない役員が悪いのだ。その無気力な部長は、幼児期の自分、児童期の自分、青年期の自分、それぞれが違ってても自分なのだ!という統合ができていないだけなのだ。だから自分で憧れの存在と「同一化」を徹底的に体験してみるしかないのだ。「同一化」をたくさん経験させてくれる役員が現れたら、その部長は、大化けしていくのであろうから。

 

 

いかがであろうか。まずは、発達課題第5段:同一性の課題を抱えた人に、いかに心を開かせるか、という話であった。決して短期間では解決できない、時間がかかる課題なのだ。「同一化」を徹底的に体験させることこそが、心を開かせる方法なのであった。