第1次元:人間のDNAの転写を参考にする⑥

先に、遺伝子スイッチがONになるため

の方法について記載した。

近年、組織特異的な遺伝子発現には

エンハンサーが大きく関与してしている

ことが分かってきた。スイッチのもう1つ

の構成要素である「転写因子」という

タンパク質は,DNAの中からこのエンハ

ンサーを見つけ出してそこに結合する。

細胞の核内で転写因子がエンハンサー

に結合すると,その遺伝子がオンにな

るかオフになるかが決まるのであった。

 

会社内で言うと、DNAとは情報であり、

転写因子は環境であると考えると良い。

そうすると、どんな環境下であれば、

スイッチがONになるのかは、それぞれ

の場合で異なるであろう。その環境下

を工夫することで、我々は偉人へと、

近づけるということだ。

 

同じような話を、脳機能学者の苫米地

英人博士の脳科学研究にて照会され

ているので、そちらも参考にしたい。

以下、こちらより抜粋。

 

 
1 脳の仕組みと記憶のメカニズム

記憶術を修得するには、まず脳がどの

ように記憶していくのかを知る必要が

ある。記憶のメカニズムを知れば、効率

よく覚えるための脳の使い方がわかる

からである。

1-1 脳に入った情報が記憶される仕組み

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まず、脳に入った情報は、「海馬」という

器官に「短期記憶」として一時的に蓄え

られる。「海馬」は「記憶する情報」と

「記憶しない情報」を選別する役割が

ある。海馬の記憶は、すぐに消えてし

まうものもあれば、数日間、維持される

ものもある。そして、必要ないと判断さ

れた情報は削除される。

脳が必要と判断した情報は「長期記憶」

として保存される。その場合は、海馬

から「側頭葉」という器官に移されて蓄

えられる。

 

1-2 記憶の整理は睡眠中に行われる

female

海馬の「短期記憶」を側頭葉に「長期記

憶」として定着させる作業は「睡眠中」に

行われる。睡眠には、身体は眠っている

けれど脳は活動している「レム睡眠」と、

脳も身体も眠っている「ノンレム睡眠

がある。レム睡眠は約30分、ノンレム

睡眠は約60分で、合計90分が、人の

睡眠の1サイクルである。記憶の整理

は「レム睡眠中」に行われる。そして、

「ノンレム睡眠中」には、脳はしっかりと

休息を取る。

 

1-3 短期記憶から長期記憶に変換される条件

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海馬(側頭葉の奥にある)は、「短期記

憶」を消去するか、「長期記憶」として

側頭葉に定着させるかを選別するとき

に、その情報が「新しい」か、そして

「重要」か、どうかを基準にしている。

すでに脳の中にもっている情報だと

判断された場合は「もう知っている」

「重要ではない」として消去されてしまう。

「知らないこと」、知っておかなければい

けない「重要なこと」と判断されると、脳

はその情報を長期的に保存しようとする。

 

1-4 脳が記憶を選別するときの判断は曖昧

female

しかし、ここで「知っている」「知らない」

という判断は、とても曖昧に行われてい

るという事実がある。本来、人が何か

を認識するときに「曖昧さ」をもっている

ことは必要なことだ。もし、曖昧さがな

かったとしたら、例えば、知り合いの人

がちょっと髪型や化粧、服装を変えた

だけで、誰だか認識できないという事態

になってしまうからである。

しかし、この脳の曖昧な判断によって、

少しでも見たことがある情報、似ている

情報であれば「知っている情報」と認識

され、長期記憶に定着されずに、ふるい

落とされてしまう可能性がある。

私たちが、覚えたいものを、なかなか

記憶できないのは、ファジーな脳の機

能によって、その情報が「重要」と認識

されていないからである。

 

1-5 失敗によって作られる記憶のインデックス

male

認知科学者である苫米地博士は、脳

が情報を「知らない」「重要だ」と認識

するのは、何かを「間違えたとき」

「失敗したとき」だと言う。

例えば、学生時代、毎日、普通に学校

生活していたときのことは、よく覚えて

いなくても、ある日、ちょっとしたイタズ

ラがばれて、先生に大目玉を食らった

ことがあれば、そういう出来事は何年

経っても、はっきり覚えているものだ。

つまり、人は、普通に過ごしているとき

のことより、何か失敗したときのことを

よく覚えている。

普段の生活を、いちいちすべて記憶し

ていたら、脳がパンクしてしまうからだ。

これは、脳が「間違い」や「失敗」をイン

デックスとして記憶しているということ

を示している。

 

 

3 脳をだまして覚える「予測記憶法」

脳の記憶のメカニズムと、間違った記

憶法について理解したところで、いよ

いよ「予測記憶法」という、脳をだます

ことで、効率よく覚えられる記憶術に

ついて解説していく。

3-1 脳をだまして覚えるテクニック

male

脳は「知っていること」は覚えないとい

うことでしたが、それならば、記憶した

いことがあるときに「これは知らない」

「これは重要だ」と認識させることが

できれば、すんなり覚えられるという

ことになる。

これは、意識的に脳をだます行為とも

言えますが、非常に効果的な方法だ。

まず、脳は「失敗」をインデックスとして

記憶しているという事実を思い出して

ほしい。苫米地博士は、この記憶の

カニズムをうまく利用することで、

覚えたいことを、脳に「重要なこと」と

認識させることができると言う。

 

3-2 意識的に失敗することで脳はだまされる

female

簡単に言うと、脳をだますには「わざと

失敗」すれば良いのだ。実際、私たち

が新しいことを学ぶときは、失敗を重

ねて覚えていくという作業をしている。

例えば、初めて自転車の練習をする

ときは、ふらふらと、よろけたり、転ん

だり、何度も失敗しながら、バランスの

取り方や、手足の動きを覚えていく。

失敗することで「間違い」と「本当に覚

えるべきこと」を正確に記憶することが

できる。だからと言って、記憶するため

に、いつも失敗ばかりしているわけに

もいかない。そこで、失敗したように見

せかけることで、脳をだまして、記憶し

やすくするテクニックを使う。

 

3-3 脳のメカニズムを利用した予測記憶法

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これは、覚えたいものを、まず先に

「予測」して、その予測が外れること

によって、脳に「間違えた」と認識さ

せて、長期記憶へと定着させる方法

である。「間違えた」という「失敗」の

インデックスが、効率的に記憶へと

導いてくれる。このときの重要なポイ

ントは「真剣に予測する」ことである。

適当に予測しても、脳は簡単には、

だまされない。

 

3-4 予測記憶法の実践

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例として、実際に、予測記憶法で、

日本国憲法、第一条を覚えてみよう。

【A】は、【B】であり【C】 であって、この

地位は、【D】の存する【E】の【F】に基く。

この【A】【B】【C】【D】【E】【F】に当ては

まるものを、自分なりに予測して、当て

はめてみる。【A】は「総理大臣」かな?

【B】は「日本の代表」?【C】は「行政の

最高責任者」かも?と言った具合で、

自分なりに予測していく。

そして、答えを見ると、大体、間違えて

いるはずです。そして「正しい答え」は

【A】天皇

【B】日本国の象徴

【C】日本国民統合の象徴

【D】主権

【E】日本国民

【F】総意

だったとわかります。

このとき、間違えたことにより、記憶の

インデックスが立つ。そして就寝後、

レム睡眠中に、正しい答えが長期記憶

に定着しやすくなる。

 

3-5 予測記憶法の活用

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予測すれば、結果は「正しい」か

「間違っている」か、どちらかだ。

予測が合っていれば、すでに知識

として頭にあるということだし、間違

えば、正しい答えを覚えられる。

大切なのは、きちんと予測して、

きちんと間違えることだ。

「あ、間違えた!」というインデックス

を立てることで、脳には驚きとして印

象づけられ、しっかり記憶に入る。

 

 

4 瞬時に記憶を取り出すための儀式

次に、入れた記憶の「取り出し方」を

学ぼう。せっかく覚えても、イザという

とき、なかなか思い出せないようでは、

役に立たない。記憶したことを、いつで

も必要なときに、すぐに取り出す方法

について解説していく。

4-1 記憶の入れ方と出し方はワンセット

female

記憶の取り出し方は入れ方の「逆向き」

だ。予測記憶法で言えば「間違えた」

ときのことを思い出せば、自然に記憶

がよみがえってくる。先ほどの「憲法

一条」の例で考えてみよう。間違えた

ときのことを考えると、「総理大臣は、

日本の代表・・・?」と出て来る。すると

「いや、違うぞ!総理じゃなくて、たしか

天皇のことだった」と思い出す。

そして、自然と「天皇は、日本国の象

徴であり・・・」と、次々に思い出す。

このように、覚え方と思い出し方は

完全にワンセットである。

 

4-2 記憶のリンクのつくり方

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さらに、覚えるときに、ちょっとした工夫

をしておけば、思い出すのが非常に楽

になります。つまり、後から思い出しや

すいように、覚えるときに、自分なりの

儀式を行っておく。儀式と行っても、

複雑なことをするのではない。記憶する

ときにハチマキをするとか、図書館や

カフェなど学習の環境を変えるとか、

BGMやドリンクをいつもと変えてみる

など、記憶と何らかの「リンク」をつくっ

ておく。

そうすることで、後で、記憶を取り出し

たいときに、つくったリンクによって、

記憶をたどる手がかりが増える。

例えば「あのとき、ジンジャーエール

飲みながら、暗記したんだよな・・・」と

いったことが手がかりになって、記憶

が呼び覚まされる。

 

4-3 トリガーとアンカーを使ったテクニック

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これは、心理学や催眠術で「トリガー」

(引金)と「アンカー」(船のいかり)と

呼ばれる手法である。私たちは、懐か

しい音楽を聴いた瞬間に、昔の家族

や恋人との思い出をぱっと思い出す

ことがあるだろう。

このとき、音楽が「トリガー」となって、

その音楽を聴いていた当時の記憶や

感情の「アンカー」が呼び覚まされた

のである。つまり、ジンジャーエール

やハチマキ、カフェの風景やBGMを

「トリガー」にすれば「アンカー」である

「覚えたこと」を引き出すのが簡単に

なる。この方法はシンプルだが、効果

は非常に高い。

 

4-4 記憶を出し入れしやすい意識状態のつくり方

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また、この「トリガーとアンカー」を応用

すると、私たちは記憶しやすく、思い出

しやすい意識状態である「記憶モード」

に簡単に入ることができる。

「記憶しやすい状態」「思い出しやすい

状態」とは、ずばり「リラックス」した状態

のことだ。

リラックスしたときの脳波「シータ波」が

学習や記憶を促すのだそうだ。

リラックス状態をつくるためには、体の

一部分から始めて、10分くらいかけて

ゆっくり少しずつ、全身の筋肉を緩めて

いく。体の各パーツに意識を向けて、

力を抜いていく。さらに、苫米地博士

の勧めている「逆腹式呼吸」を行うと、

リラックス効果抜群だ。これは息を吸う

時に、お腹をへこませ、息を吐くときに

お腹をふくらませて、全身を思いっきり

緩める呼吸法である。これをゆっくりと

行う。

 

4-5 記憶モードに一瞬で入る方法

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十分にリラックスして、記憶をしやす

い意識状態になったら、それが「記憶

モード」だ。その状態を「アンカー」とし

て、何らかの「トリガー」の儀式を行う。

「トリガー」は何でも構わない。

蛍光ペンを持つ、鉛筆を握る、腕時計

を見る、自分の耳を触るなど、やりや

すい方法を一つ決める。そして、暗記

や学習の前には必ず、リラックス状態

をつくり出して、トリガーの儀式を行う。

これを繰り返すうちに、逆に、トリガー

の鉛筆を握るだけで、リラックス状態

になり、記憶しやすい意識状態に入る

ことができる。

そして、記憶の出し入れはワンセット

であるから、この記憶モードに入れば、

記憶の取り出し能力も格段にアップ

する。

 

 

いかがであろうか。

この話は、脳細胞に関しての話である。

他にも、腸や膵臓、腎臓、両手、両足、

脊髄、心臓など、生命体のボディを

構成する要素はたくさんある。

これらの要素1つ1つにも、上記のよう

なスイッチがONになる仕組みがある

ということだ。

ブラインドタッチが速くなるためには、

2万種類あるうちの、ある特定の遺伝

子を、ある環境下に置くことでスイッチ

がONになるという仕組みだ。

滑舌が良くなるためには、ある特定の

遺伝子を、ある環境下に置くことで、

スイッチがONになるという仕組みだ。

脊髄をピンと伸ばしたまま保つには、

ある特定の遺伝子を、ある環境下に

置くことで、スイッチがONになるという

仕組みだ。

 

このように、記憶に関わるスイッチ、

滑舌に関わるスイッチ、姿勢に関わる

スイッチなど、2万種類のスイッチが

あるわけで、そのスイッチ毎に特定の

環境下に置くことで、ONとOFFを切り

換えることができるということだ!

その環境には、笑い、感謝、愛、

プレッシャー、危機、成長、勇気、

挑戦、などが当てはまるのであり、

スイッチと環境の組み合わせは無限

にあるので、データベース化していく

ことで、少しずつ解明できるのでは、

ないだろうか。