教育研修に際し、仕事の仕方や行動を明確化することが重要!

先に、仕事の仕方について記載した。

AIが登場してきた場合、従来のように

指示待ちの単純作業のような仕事は

AIと勝負しても勝ち目がない。

人間らしい判断や責任を伴うような

仕事をしていかないといけない。

それを10の人材像というように纏め

たのが下記の表であった。

 

以下、こちらより抜粋。

イノベーションの達人! 発想する会社をつくる10の人材』
トム・ケリー&ジョナサン・リットマン著、早川書房

 

・ハードル選手とは

「ハードル選手」は、土台をつくる人

の一人。有望なアイディアをつぶし

にかかる様々なハードルをなんとか

して乗り越えようとする。並外れた

回復力があって、ノーと言われても

決してあきらめない。

ハードル選手は、かならずしも課題

を正面から取り組む必要はなく、障害

をうまく回避すればよいと考えている。
しかし、状況を見極めた上でリスクを

取り、しばしば規則を破ってでもアイ

ディアを推進することを厭わない。


本書では、「ポストイット」をはじめと

する独創的な製品で知られるスリー

エム社の事例などが紹介されている。

例えば、スリーエム社のマスキング

テープ(塗装作業で色を塗り分ける

時などに貼る粘着テープ)の開発を

担当した同社のハードル選手は、

自動車車体工場に行った時、自動車

の塗装に失敗した工員が悪態をつい

ているのをみて、粘着テープを開発

することに決める。

しかし、当時のスリーエム社は経営

不振に苦しむ紙やすりのメーカーで、

テープの製造経験はなかった。

ただ、彼は、同社の技術でテープが

開発できる可能性があることに気づ

いており、勝手に実験を始める。

やがて社長に実験のことがばれると、
元の紙やすりの仕事に戻るように言

われるが、戻ったのは1日だけ。

またすぐに、テープの開発のための

実験を再開した。(今度は、なぜだか

社長は見て見ぬふりをする)

次に、彼はテープを作るための製紙

機械の購入を会社に申請する。
しかし、これも却下された。でも、やは

り彼はあきらめない。研究員として与

えられていた100ドルの購入権限を

利用して99ドルの申請書を何枚も書

いて、こっそり機械を購入してしまう

のである。
しかし1925年、彼は世界初のマスキ

ング・テープの製造に成功を収める。
最初の顧客はデトロイトの自動車

メーカーであった。スリーエム社は、

研究時間の一定時間を自分の好き

な研究に使っていいという制度や、

秘密裡に勝手に行う研究、「スカンク

ワーク」に寛容なカルチャーを持って

いるが、その原点はこのマスキング・

テープにあるのだろう。


とかく、企業は革新的なアイディアに

対しては、拒否反応を示しやすいし、

リスクを恐れて十分な時間やお金、
人を配してはくれないものだ。そんな

時、ハードル選手は、それこそどんな

手を使ってでもアイディアを進める、

ある意味偏屈なまでの強い粘りを

発揮するのである。

日本で言えばノーベル賞級の発明と

いわれた「青色ダイオード」の開発者、

中村修二氏もまた、代表的な「ハード

ル選手」と言えるだろう。

 

 

・コラボレーターとは

「コラボレーター」は、土台をつくる人

たちの中で、文字通り、多くの人々を

まとめて目的を遂行させる。あの偉大

な発明家、エジソンも優れた実験者で

あり、かつコラボレーターであった。

昔の発明家は1人でアイディアを発想

し、ガレージでコツコツ試作品を作って

いるイメージがある。しかし、エジソン

の場合、優秀なエンジニアなどの人材

を率いて、「チーム」として新しい発明

に取り組んだことが意外に知られてい

ない。

最近は、ますます技術が高度化し、

専門分化が進んでいるのだから、
ちょっとした工夫レベルの発明でもな

い限り、チームとしてイノベーション

起こせる仕組みが必要であろう。

チームを取りまとめるコラボレーター

の役割は以前にも増して重要になって

きていると言える。


同書によれば、コラボレーターが務ま

る人は、個人よりもチームを重んじ、

個人的な達成よりもプロジェクトの完逐

を第一に目指す奇特な人だという。
コラボレーターは、こんな「無私の心」

で様々な人々との共同作業を遂行する

潤滑油のような働きをしてくれるのだが、
同書では、「顧客」との共同によって新

たなアイディアを生み出す方法として、

「非フォーカスグループ」というものが

紹介されている。


通常のフォーカスグループ(インタビュ

ー)では一般的な顧客を集める。これは

検証段階では有益だが、画期的なイノ

ベーションのヒントを求めるのなら駄目。

フォーカスグループでは、ありきたりの

ヒントしか得られないとIDEO社では考え

ているようである。


そこで、開発している製品やサービスに
「異様に熱中している人」を集めて意見

を聞くのが「非フォーカスグループ(イン

タビュー)」だ。

要するに、その道の「オタク」と呼ばれる

人たちを招くということであろう。

「非フォーカスグループ」は、革新的な

デザインのテーマやコンセプトに関する

ひらめきを与えてくれるそうだ。また、

どんなものが人を心から興奮させ、かり

たてるかを表情や身振りで具体的に示

してくれる。「オタク」な人たちは、その熱

中している対象にのめりこんでいる。

そのことについてなら何時間でも話せる。

極めて詳しい。

仕事でいきなりテーマを与えられて、取り

組み始めたばかりのプランナーよりも、

彼らの方がはるかに豊富なアイディアを
出してくれそうだ。


コラボレーターは、こんな人々を見つけ

出してくるのも得意なのである。あなた

の会社・組織にも、コラボレーター役の

人はいるだろうか?

 


・監督とは

本書の「監督」の章の冒頭に引用されて

いる、スティーブン・スピルバーグ監督の

言葉が印象的である。

「私は夢で生計を立てている」

 

「監督」とは、製作過程の計画を立て、

ステージを構成し、俳優から最高の
演技を引き出し、プロジェクトや会社の

趣旨を明確にし、全体の調和をとって

仕事を完成に導く人である。ただ、決し

て「トップダウン型」のリーダーではない。

むしろ、偉大な監督は、縁の下の力持ち

を進んで引き受け、舞台の中央を他人

に委譲し、各メンバーがほとんど指導を
必要とせず、自ら実例を示して率先して

行動するチームを作り上げる。

公式の権限が仮になかったとしても、

メンバーの士気を高めることができる

人心掌握術の持ち主と言えるだろう。


ハリウッドには、

「監督の仕事の90%は配役だ」

という格言があるそうだが、企業組織

でも同じであろう。
監督は、プロジェクトに適したメンバー

を見つけ、巻き込み、各メンバーの才能

や個性に応じた適切な配置を行って、

チームの調和を図ることができなければ
ならない。一番難しくて面倒な仕事だ。

 

 

教育研修とは

さて、10の人材像について先から記載

しているが、これらが具体的な仕事の

仕方になるのだ。

つまり、教育研修とは”環境”を作ること

と先に記載したが、その環境を作る上で、

周りの皆が共通認識を持たねばならない。

 

漠然と”いい人になってほしい”と言われ

ても、どう”いい人”なのかがさっぱりわか

らない。具体的に、このようなことをして

ほしい、こんなやり方をしてほしい、こん

な行動をとってほしい、というように期待

値を明確化してもらいたいのである。

さもなくば伝えられる当の本人も、じゃあ

どうしたらいいの?と戸惑ってしまうので

あるから。

 

その具体的な、こんなやり方をして欲しい

に相当するのが10の人材像という事だ。

コラボレーター、監督、ハードル選手、

花粉の運び手、実験者、人類学者など

の仕事の仕方は、それぞれ全く違うやり

方なのであり、それぞれが独立していけ

るような、仕事のやり方なのである。

コラボレーターのように、社内外から、

人を見つけてくる力は、とても貴重であ

るし、監督のように適材適所に配置させ

る力もとても貴重である。

 

また、具体的な、こんな行動をして欲しい

に相当するのが、”各レベルの愛の行動”

という事だ。愛の行動の1つ1つには、

レベル感があり、波動レベルに合わせた

行動をしてもらえるよう、具体的に愛の

行動を明示してもらいたいのである。

これは、愛の行動Lv6であるが、

具体的に、当の本人が気づいていな

い行動に気づいて欲しいと伝えるわけ

であるから、どんな行動なのかを明示

してほしいのだ。

デリカシーなく、子供の話をするのが

不快だと周りの人が思っていたとする。

理由は、バツイチの人や子供が亡くな

った人もいるかもしれない。周りの人

たちのカルマや事情もきちんと知った

上で、日頃の雑談もしてもらいたいの

である。デリカシーなく子供の話をされ

たら、不快になる人もいることに気づい

てもらいたいのである。

 

病気あけの人がいるにも関わらず、

皆が同じレベルで仕事をせねばなら

ない!と強く主張し、病気あけの人を

困らせている場合、周りの人から不快

に思われる。もっと、病気の人を気遣う

行動を取って欲しいのである。

 

このように、具体的に当の本人に期待

する行動や仕事の仕方を、明示して

いくことで、気づき、改めることができ

るのであろう。

これがティール組織の教育研修の

在り方なのである。従来の研修とずい

ぶんと異なるであろう。

理由は、ピラミッド型の指揮命令系統

が無いので、すべてを自分で判断して

いかねばならない。その際に、自分だ

けの判断となると、視野が狭い人は、

気づかない無意識の行動、仕事の仕方

などによって、周りを不快な思いにさせ

ることがある。それが言いやすいことで

あれば、直接、皆が言い合えば良いが、

言っても修正しにくい性格上のことや、

スキル上のことなどは、教育研修とい

うやり方で、当の本人に伝えていくのが

望ましいとされるのだ!

 

このような教育研修を頻繁に行ってい

くと、チームは隠し事無く、無意識レベル

まで意思疎通ができるチームになって

いくのである。

このようなチームは、自然と生命体の

各臓器を担う上で、臓器ネットワークの

ヨコ連携などが取れるようになるので

ある。あうんの呼吸とでも言おうか。

この状態が、生命体組織というティー

組織の本当の姿なのである。

 

我々は、ここを目指しているのである

から、従来のような、本人に対しての

管理職研修、マネジメント研修などが

無意味に近いのが理解できるだろう。

なお、繰り返しになるがティール組織

とは、上司が部下をマネジメントする

ということは無くなる。自らが判断し、

自らがヨコ連携をとり、自らが社内外

の人たちと横断プロジェクトを組んだり、

社外に研修しに出かけたりするのだ。

従来のマネジメント研修がどうして

役に立つと言える?もはや無意味

なのである。

 

このティール組織の環境作りが本当

に難しい。だからこそ、教育研修という

分野は極めて重要な分野になっていく。

教育研修という名の環境作り!

これこそが、極めて重要な概念になっ

ていくことを体験すればわかる筈だ。

ぜひ、やってみてもらいたい。

当の本人を研修するのでは無く、周り

の人たちの期待値を共通認識させる、

こんな教育研修をやってみてほしい!