理念から中長期計画への流れ 20年目以降について

先に理念から中長期計画への流

れについて、0~19年目の事例

について見てきた。今度は、20年

目以降の企業について見ていき

たい。

 

・カルマの解消

・会社の方向性

・外部環境のリズム

という3つの要素を加味して戦略を

立てていく事が望ましいと記載した。

 

かなり有名な企業の1つである

サマンサタバサ(サマンサタバサ

ジャパンリミテッド)は寺田和正氏が、

1994年に設立し、今や日本を代表

するアパレルブランドに成長した。

今は経営には関与してはいるものの

一線からは退き、東南アジア事業の

展開を模索しているという。

1代で日本を代表するブランドにまで

成長させた経営手腕は見事であり、

現在は3年連続赤字で苦戦してはい

るものの、抜群に機能している会社

の1つであろう。

 

寺田和正 1965年12月12日生

・個性:”死”

・本質グループ:金(陽)

・生涯レール:火(陽)

・老年レール:水(陽)

社長の個性についてはこちら

 

カルマは、発達課題第7、8段の所

にあると言えそうだ。それまでは、

極めて高いエネルギーで、どの段階

でも詰まることなく圧倒的に拡大傾向

のエネルギーを持っていた。しかし、

第7段以降は急ブレーキがかかり、

生涯エネルギーは急落する。ここに、

人生の課題があると言えそうだ。

あとは、この第7、8段をいかにして

クリアしていくかである。

 

 

・本質グループに乗れているか

第6段までは本質グループと呼ばれ

る金(陽)の方向性に乗っているのだ

が、42才以降は火(陽)という生涯

レールと呼ばれる方向性に変化して

いくのである。

この金(陽)→火(陽)への変化は、

上図の生涯エネルギーを見てのと

おり、急激な変化となり、方向性とし

ては、金→火は”相克”と呼ばれる

相性の悪い方向性であるため、スム

ーズに移行できるとは限らない。苦

戦するであろう。

 

よって寺田氏は、42才以降はスムー

ズに生涯レールへ移行できないかも

しれないが、何とか火(陽)へと変化

させていかねばならないのである。

サマンサタバサという会社も同様に、

金(陽)→火(陽)という方向性に変化

させていかねばならないのだ。

ここが、長期目標設定時に最重要

ポイントなのである。ここが一番難し

いのだ。この方向転換を見誤ると、

方向を間違えたり、真逆の方向に

目標を設定してしまう可能性もある

のだ。

 

まずはしっかりと本質グループに

乗っていくことである。金(陽)という

方向性に乗っていく戦略を立てて、

会社全体をこの方向性に導いて

こそ、本質グループに乗れるという

ことである。この本質グループに関

しては、寺田氏は見事に乗れており、

サマンサタバサを世界に知らしめる

存在にまで拡大できていた。

そこから、近年である42才ごろ、

生涯レールと呼ばれる火(陽)へと

方向性を転換していったのである。

金(陽)という剛直で、行動派の戦略

から、火(陽)というクリエイティブで、

感情表現型の戦略へと転換していっ

たのである。

 

 

・生涯レールに乗れていきそうか

この火(陽)という方向性を会社の

あらゆる判断基準やツールに落とし

込んでいったことが、会社の成長に

繋がったことは言うまでもないだろう。

火(陽)が開運していくポイントは次の

ような行動を取った時である。

・美味しいものを食べて、あくせく働か

ないこと。

・自分の好きな事のみをやり、趣味と

仕事が一致するくらいの方が理想。

・ギャンブルや投資など一切せず、

純粋無垢に自然体で生きる。

 

これが生涯レールに乗るための会社

の戦略であり長期計画となったのだ。

では長期計画となると、ここから10年

以上の方向性となってくるのである。

 

若い女性にターゲットを絞って、一気

に拡大してきた方向性から、今度は、

デザインを重視した、幅広い年代層へ

とターゲットを広げていかねばならない。

そのためには、デザインの思考を若さ

から、奇抜で斬新さへと方向転換して

いかねばならない。そのためには、

低価格で次から次へと売っていくとい

う手法よりは、高価格帯の商品を多く

投入して、ブランド価値を上げていく

手法に転換していくことになるだろう。

ヒルトン姉妹の影響力が大きく、他に

も多くの著名人を起用した金(陽)らし

い広告戦略から、今度はオリジナイティ

を出していき、”楽しい”をコンセプトに

した広告戦略へと転換していくのであ

ろう。火(陽)の広告戦略として、明るい

イメージとエネルギーが溢れんばかり

という戦略であれば、火(陽)らしい。

これを用いて太陽の下でもサンサンと

輝く女性のイメージなどで展開していく

と良いのであろう。

・裏工作をして、ブランドの価値を高め

るような手法をとると、一気に運気が

下がるのが火(陽)の特徴だ。あくまで

も、純粋無垢に、”明るい”、”楽しい”

を前面に押し出していくブランディング

にしていかねばならない。しかし会社

としては、さらなる高みを目指さねば

というプレッシャーもあり、金(陽)らし

い、著名人を使ったり、権力者にネゴ

をしたり、貴金属を散りばめたりという

戦略はもう通用しないことを良く理解し

ておくことだ。

 

上記の金(陽)の方向性と比較すると、

火(陽)の方向性はあきらかに異なった

方向性であることがわかるであろう。

このような火(陽)の方向性に、10カ年

計画などの長期目標を設定すると良い

のである。

 

 

・カルマを解消しようとしているか

サマンサタバサの理念を再度見てみる

と、『すべての世界の人たちに圧倒的な

勢いと勇気を感じてもらえる感動的企業』

となっている。

ここでお気づきの方も多いだろう。そう、

この理念は、金(陽)の理念である。勢い、

勇気というキーワードは金(陽)の剛直で、

スピード感があり、行動派という特徴を

良く捉えた理念となっている。

しかし、寺田氏の42才以降の方向性

は火(陽)であるため、勢い、勇気という

キーワードは釣り合わない。むしろ、

センスや表現力、感受性、楽しい、など

のキーワードを散りばめた方が良いと

いうことだ。

 

さらに、カルマについても見てみると、

寺田氏のカルマは、第7段、8段にある

と言える。

第7段:”伝承”

→デザイン力を継承していく使命

第8段:”統合”

→あらゆるデザインを統合していく使命

 

これらを散りばめた理念であれば良い

のだが、そうはなっていないのも気がか

りである。

よって、2010年ごろにはもう理念を変

更していても良い時期であったのだ。

しかし、変更しきれずにいたため、やは

り、2015年、2016年、2017年と少し

ずつ経営の方向性がズレてきており、

赤字へと転落してしまったのであろう。

そして、2018年の社長交代へと繋が

ったという背景だ。

 

ここに気づいていれば、気づいていた

コンサルタントがいれば、方向性を変え

るタイミングに声をかけることが出来た

であろうが、その機を逃したということ

で、社長交代にまでつながったのだ。

2020年の現在は、遅ればせではある

が、今一度、理念を変更し、火(陽)と

第7,8段のカルマを解消するという

方向性の理念に変えていかねばなら

ないのであろう。さもなくば、この後も、

ズレは修正できず、サマンサタバサが

失速してしまうことになるので、事は

重大だ!

 

コーポレートカラーも、”ピンク”という

のは、火(陰)の色であるので、どちら

かというと、”真紅、真っ赤、赤”という

濃い色へと変更していった方がより、

年齢層も広がり、火(陽)の方向性に

近くなるという事だ。

もちろんピンクも今まで通り残しても

良いのだが、統合という意味で、”赤”

や”オレンジ”などの濃い色を中心に

展開していけば、より成功しやすい!

 

そして、理念はというと、”純粋無垢”、

”楽しい”、”太陽”、”統合”、”広範囲”、

”元気”、”真っ赤”というようなキーワー

ドを散りばめた理念にしていくと良い。

それも、今すぐにでも、変更したほう

が良いという事だ。

 

このような会社の理念であれば、社員

も自ずとそういう理念に賛同する人が

集まってくるのである。理念が明確だか

らこそ、会社も1枚岩になりやすい環境

が作れるという事である。もはや、昔の

ヒルトン姉妹”、”若者”、”ピンク”という

キーワードから脱却した社員を多く集め

ていく方が良いという事だ。

 

これで分かったと思うがサマンサタバサ

という会社のカルマと方向性は次のよう

になるという事だ。

・カルマの解消:第7段、8段

→ 特に第8段の”統合”へ向かっていく

・会社の方向性:火(陽)

→ 寺田氏が経営の一線から外れたと

はいえ、この火(陽)の方向性は継続さ

れるということだ。この方向性を変えて

しまうと、会社は一気に崩壊してしまう

ので、決して変えられないのである!

 

問題は、長期目標である。現在は、新た

な社長に交代している。どのように長期

目標を組んでいくかによって、会社の

運命も大きく変化していくということだ。

では、新しい社長について見てみよう。

 

 

・新たな社長の方向性とは

藤田雅章 1954年2月6日生

・個性:”胎”

・本質グループ:水(陰)

・生涯レール:金(陰)

・老年レール:土(陰)

 

カルマは、発達課題第7、8段の所

にあると言えそうだ。それまでは、

極めて高いエネルギーで、どの段階

でも詰まることなく圧倒的に拡大傾向

のエネルギーを持っていた。しかし、

第7段以降は急ブレーキがかかり、

生涯エネルギーは急落する。ここに、

人生の課題があると言えそうだ。

あとは、この第7、8段をいかにして

クリアしていくかである。

 

これは、先代の寺田氏と全く同じよ

うな生涯エネルギーの形をしており、

同じように第7段、8段が詰まるとい

う構図になっている。もしかしたら、

寺田氏も、藤田氏へ似たものを感じ、

後任の社長に任命したのかもしれな

いのだ。

よって、会社のカルマとなっている、

第7段、8段のカルマが、そのまま、

藤田氏のカルマと合致するので、この

カルマに関しては、違和感ないので

あろう。

 

一方、藤田氏の生涯レールの方向性

であるが、金(陰)という方向性だ。

これは、以前のサマンサタバサの方

向性であった金(陽)の方向性とほぼ

同じ方向性ということだ。

ただ、以前のサマンサタバサの方向

性ということで、今の方向性ではない。

ここを見誤ると、大きくズレていくこと

になるだろう。

今は火(陽)である。よって、金(陰)

では、”相克”という関係となり、なか

なか受け入れがたい方向性なのだ。

よって、いきなり社長に就任した藤田

氏であるが、就任と同時に自分の

カラーを出していくのは相当難しい

環境下での就任ということだ。

しかも藤田氏の十干は、水(陰)という

知性の十干となっている。ここも全く

火(陽)と相いれず、会社に技術開発

などの知性をもたらしても、反発をくら

うだけであり、知性よりは感受性を導

入していくべきなので、藤田氏にとって

極めてやりにくい環境といえるのだ。

 

ということで、このままなし崩しに経営

していても、ズレは解消できないので、

手を打たないといけないのだが、その

手を打つにはどのようにしたら良いの

であろうか?

 

経営と開発をわけていくことだ!

もう会社も30年以上経っており、市場

にも十分認知されている。もはや社長

の独断と偏見で動くほど、小さな会社

ではなくなっている。よって、経営は

専門家が経営を行い会社を安定的に

動かし、組織を強化し、教育に力をい

れていけばよい。

一方、デザインや商品開発には別の

目線から切り込んでいけば良い。その

開発責任者を別の人をたて、その人

にあらゆる権限を譲渡していくことで

ある。つまり、経営陣は、開発責任者

の言う事を尊重し、反論しないことで

あり、開発責任者も経営陣と上手く

協調し、会社として商品開発に取り

組んでいくことだ。

 

こうすれば、現社長である藤田氏の

方向性のズレを少し緩和できるのだ。

後は藤田氏が、発達課題第8段の

”統合”ということで、火(陽)という

方向性を受け入れ、自由でのびのび

とした社風を貫き通せるかどうかで

あろう。

 

 

いかがであろうか。

これが、20年目以降の理念から中

長期計画への流れである。社長が

創業者から交代になっている場合

が多く、その場合、どのような方向

に進んでいったら良いのか、何を

クリアしないといけないのか、何処

に商機があるのか、を2代目社長は

見出していかねばならないのだが、

既存の路線をいくと、失速してしまう。

いかに変化をつけていくかが、本当

に難しいのだ。

 

次回、どのように変化させていけば

良いのかの具体例を記載したい。